大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和35(オ)1468 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人山口源一の上告理由について。

しかし、原判決挙示の証拠によれば、「上告人Aは、被上告人が、判示橋上左側

を自転車で通行中、左右にふらつきながら蛇行しはじめたのを認めながら、漫然と

して被上告人の蛇行運転がそのうちに正常に復して上告人自動車を避譲してくれる

ものと判断し、被上告人の動向に対する注視を怠り、従前の時速をそのまま持続し

て危急の場合の急停車の用意も整えず進行したため本件事故をひき起した」旨の原

審認定事実を肯認できなくはないから、原判決には所論の違法はなく、上告人A運

転の自動車が橋の左側欄干との距離一・三五米ないし一・七米のところを進行して

左側を自転車で進行中の被上告人を追い越そうとしたものであり、また被上告人が

自転車の運転が拙劣なために自ら橋の欄干に衝突し上告人Aの自動車の方に倒れか

かつてきたものであるとしても、それは上告人Aの過失のほかに被上告人にも過失

があつたというだけのことであるから、所論は採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 高 木 常 七

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!